花と子どもと雨と

娘(2015年1月生まれ) との日々

本『プーおじさんの子育て入門』 ~わが子を産む前に出会いたかった一冊~

『プーおじさんの子育て入門』

エイデル研究所
作:柿田友広
絵:相沢康夫

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図書館で借りました。

非常に面白い。

百町森というおもちゃ・絵本屋さんの方が書いた本で、「育児の体験と、お店でのお客さんとのやりとりをまとめたもの」だそうです。
おもちゃや絵本やわらべ歌、遊びについて色々と書いてあるのですが、単なる紹介本ではありません。
それらを通して子どもにどう向き合うかが書かれています。『子育て入門』という言葉がしっくりきますね。

素敵なおもちゃがいっぱい載っていて、何を増やしていこうか楽しみが増えました。
子どもにどう接したらいいかのアドバイスも参考になりました。
でも一番に得たものは、価値観。今まで考えたこともなかった【遊びから得られる豊かさ】という視点が増えたなーと思います。
うまく表せませんが、とても新鮮だったんです。1997年、約20年も前に出版されたこの本が。

もうちょっと早くに出会いたかったです。スイが生まれる前に読んでおきたかったなー。
でも今1歳児の親として読んで面白かったことに違いはないし、3年後に出会ったとしてもきっと興味深く読んだでしょう。

 

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この本は、人にとても勧めたい一冊です。
ポイントは以下の3つ。

1.忙しくても読みやすい
忙しい人は、絵の箇所だけ読んでもOK(だと思う)。
新生児の育児中、あるいは仕事しながら子育てという場合はゆったり読書なんて無理ですよね。

その点、上の写真のようなページがかなりあるのでとても読みやすいです。
もちろん文章をじっくり読めばその分理解も深まるでしょうけど、相沢さんのイラストに大切なことが詰まってます。
少しずつ、パラパラめくるだけでも得られるものがあります。

 

2.巻末付録の『プーおじさんの子育て虎の巻』が使える
月齢・年齢にあわせた、わらべ歌/おもちゃ/本が紹介されてます。白黒ではありますが、おもちゃは写真付き。
初めての子育てでは、どれもよく知らない世界だと思うんです。私はそうでした。
おもちゃと言われてもキャラクター物の玩具しか思い浮かべられない人(ちょっと前の私)にはとても勉強になる一覧です。

 

3.育児の大変さをわかっている人が書いている
こんな一文がありました。
「子どもと生活の場を共有する親にとって、どこで手を抜くか、どこで気を抜くかというのはたいへん重要なことです。現代の子育てはそうしなければ成り立たないというのが私の考えですが、子どもを放ったらかすというのではいけませんから、子どもにとってもベストな状態でそれができるようにしなければなりません」
著者の柿田さんは男性です。でも、母親の負担を度外視した育児論は語られていないので、そいういう不快感はないと思います。
柿田さんご自身が育児の大変さを分かって書き上げた本なんだと思います。